『flumpool』アルバム「Real」に込めた思い!「今さら裸になるとおもいます?」


flumpool(フランプール)は、日本の4人組ロックバンド。所属レーベルはA-Sketch、所属事務所はアミューズ。 2007年1月に大阪府で結成。バンド名の由来はせいこうユースケトーク!に出演した際にバンド名の由来を訪ねられ、阪井が当時好きだったFrancfrancと、たまたまつけていたテレビか
20キロバイト (2,098 語) - 2020年3月17日 (火) 04:44  (出典:Wikipedia)



(出典 realsound.jp)


flumpool「Real」Episode1

(出典 Youtube)


セクシーな背中を見て下さい! 違う。4年振りのアルバム聴いてください!

ダウンロードシングル「花になれ」でのメジャーデビュー後、初のフィジカル作品としてリリースされた1stミニアルバムunreal』から12年。前作『EGG』から実に4年ぶりとなる通算5枚目のアルバムflumpoolは『Real』というタイトルをつけたデビュー当時、「ありえない(アンリアル)状況で、ありえないスピードで物事が進んでいっていて、今、自分たちが正しいものをやっているかどうかわからない」と戸惑っていた彼らは、いかにして現実(リアル)を獲得し、弱みや痛み、孤独や葛藤、挫折や等身大の生き方をさらけ出せるようになったのか。12年前と同じコンセプトでありながらも、今回はドールメイクをせずに挑んだ全裸での撮影秘話を皮切りに、バンドが歩んできたこれまでの道程についても話を聞いた。なお、このインタビューオンライン取材となっており、メンバーはそれぞれの自宅からリモートで参加してくれた。

取材・文 / 永堀アツオ

◆今の等身大の自分たちと向き合って、それを隠さず
カッコつけず、足りないところはそれをのびしろと思って進んでるところがあって(山村)

ーー 12年ぶりに全裸で撮影した
ジャケットが大きなニュースになってましたね。これは誰の発案でしたか?

【 山村 】 尼川さんです。

【 尼川 】 いや、でも、俺は
ギャグで言ったんよ。そんなわけないやないですか。おっさんが今さら裸になると思います? 反対のほうが多いと思うやん、そんなもん。まさかほんまにその方向で行くとは思わず言ったんですよ。

【 山村 】 いや、尼川が言うならいいなと思ったよ。

【 小倉 】 山村が真に受けて
(笑)。山村の熱量がすごかった。

【 尼川 】 
ジャケットの最終打ち合わせに行った時にはもう決まってて。でも、遅刻したから何も文句を言われへんくて。

【 山村 】 尼川がやりたいって言ってると思ってたんで、話が進んじゃったんですね。ちょっと手違いはありましたけど
(笑)やってみたやってみたで面白くて。ただ、作品になったらなったで大丈夫かなっていう思いはありますね(笑)

【 尼川 】 俺、2週間くらい1日1食くらいしか食ってないです
(笑)

ーー 身体を作って行ったんですね
(笑)

【 尼川 】 もともとは、もっと隠すって言ってたんですよ。隠すし、べつにいいやんみたいなところで落ち着いてたんですけど、もしかしたら出すこともあるかなと思って食事制限して挑んだたら、案の定、けっこう出すやん、みたいな。よかった2週間ちょっと
ダイエットして、って思ったもん(笑)

【 山村 】 あははははは。

【 尼川 】 でも、まあ普通に35歳の
おっさんの身体見たくないやろ、みたいなところから、ちょっと塗りつぶして。墨でバーってやるのは、インパクトもあるし、見た目的にもカッコいいかなってところでこうなりました。

【 小倉 】 12年前の時は、裸になって、その上から
ドールメイクをしたんですけど、今回はそれがなくて。マジで35のリアルおっさんの裸なんで(笑)。まあ、隠すテイやったから塗らなくていいかっていうのはあったんですけど、とはいえ、僕はメンバーの中で一番仕上げましたね。

【 尼川 】 ほんまそうよ。もとからやってたもん。

【 阪井 】 一番いい身体してたな。

【 小倉 】 そのために
キックボクシングジムに週4くらい通ってたんで。

【 阪井 】 ガチやん。12年前と
スタジオカメラマンもまったく同じ感じで撮ったんで面白かったですね。みんなテンション高かったです。

【 尼川 】 
テンション高くいかな、やってられへんかったんよ。

【 阪井 】 そうそう
(笑)。みんな、スイッチを入れて振り切れまくってる感が面白かったです、撮影的には。

【 尼川 】 だって
スタッフさん半分くらいは「こいつらイタいな~」みたいな顔で見てたもん(笑)。だからテンション上げるしかないやん。

【 阪井 】 そうやな。ほんまそうやわ
(笑)

ーー (笑)一方でタイトルは12年前と真逆になってますね。

【 山村 】 そうですね。今回の
アルバムは、『Real』っていうタイトルから決めていったんです。今の等身大の自分たちと向き合って、それを隠さずカッコつけず、足りないところはそれをのびしろと思って進んでるところがあって。活動休止したことで得た、弱みを見せるとか素直な気持ちを伝える、リアルな自分たちを伝えてくっていうのはすごく難しいことですし、すごく怖いことでもありますけど、それをやると逆に楽になれたりするので、そういう前向きな気持ちが込められたアルバムだと思いますね。コロナの影響でこういう状況になっているタイミングでもあるので――僕らとしては、活動休止が終わってまた活動休止みたいな状態になってるんですけど(苦笑)、逆に一足先に活動休止してたところがあるし、その時に作ったアルバムなので、図らずも今の世の中の状況と通ずるメッセージが込められてるんじゃないかなと思います。

バンドテンション感であったり、活動休止を経て今が『Real』っていう感じはわかったんで、何とかうまくいってくれよっていう(尼川)

ーー 活動休止中にバンド内でリアルな不安や迷い、弱さを共有できたことが大きいと思いますが、メンバーはこのタイトルについてどう感じました?

【 阪井 】 僕はすごくいいと思いました。
タイトルどおりというか、すごくありのまま作ったアルバムなんですね。だいたいいつもはテーマがあって、何なら1曲1曲にテーマがあったりもしたんですけど、今回は今、自分が作りたい1曲をどんどん書いていった感じだった。flumpoolブランドみたいなものは無視して、自分が作りたい曲を作っていった感じでしたね。

【 尼川 】 重い
タイトルですよね。12年前に『Unreal』から始まったので、いつかは出すだろうと思ってた『Real』っていうタイトルをつけることになったんですけど、1曲も曲ができてない時点でそのタイトルを決めたので、こんな大事なタイトルを何ひとつ見えてないアルバムにつけていいのかっていうのはすげー思ったんです。でも、バンドテンション感であったり、活動休止を経て今が『Real』っていう感じはわかったんで、何とかうまくいってくれよっていう気持ちで渋々了承しました(笑)

ーー 渋々でしたか
(笑)

【 尼川 】 始めは
(笑)。結果、よかったなと思いましたし、いいアルバムになったなと思ってますけど、当時は本当に何も決まってなくて。シングル曲が何曲かあるくらいの状態でタイトルだけ発表してたんで、マジで大丈夫かよとは思ってました(笑)

【 山村 】 あはははは。すでに勇気を出して弱い自分を見せた「H
ELP」もあったし、大阪城ホールの本編ラストでやったりもしていたので、そういう曲がアルバムの制作を進める中でできていくだろうなという根拠のない自信がありました(笑)

【 小倉 】 
ふふふ。みんなが言ったことと重複してしまうんですけど、言葉としては重い言葉なので、不安な部分もありましたね。まだ曲もなかったんで、タイトルから自分が想像すると、もっとゴリゴリロックアルバムになるのかなっていうふうにとらえてたんですけど、いざ作り始めて完成するとそうでもなくて。もちろん伝えたいメッセージとかは重いものがあるかもしれないですけど、すごくポップな作品になったなって思いますね。

◆自分が今作りたいものを作ることが
リアルだなと思ってたし、そういうのも作ってみたかったというか。音源は音源、ライヴライヴって割り切ったアルバムになったなと思う(阪井)

ーー
R&Bエレクトロ、カントリーポップまで幅広いサウンドになってますよね。僕も『Real』と名付けたからには、もっとロックバンド然としたストレートな曲が多いのかなと想像してました。

【 阪井 】 たしかに。でも、あんまりそういうふうに考えてなかったんですよね。さっきも言ったように、自分が今作りたいものを作ることが
リアルだなと思ってたし、そういうのも作ってみたかったというか。音源は音源、ライヴライヴって割り切ったアルバムになったなと思うんですけど、何ならレコーディングではギターしか入れてなくて、それ以外は打ち込みの曲もあって。バンドサウンドじゃないものもやってみたかったので、挑戦した部分ではありましたね。

ーー 本作の中で特にチャ
レンジした曲を挙げるとすると?

【 阪井 】 僕は「
ディスカス」ですね。宅録したギターをそのまま使ってたりとか、今っぽい作り方をしてて。レコーディングスタジオに入って作ったわけじゃない曲ですね、これは。

ーー セクシーなアーバン
R&Bになってますよね。歌詞はどんなテーマで書きました?

【 山村 】 一生から「エロい歌詞を書いて」って言われたので
すごい困ったんですけど、35歳の下ネタ好きなおじさんにならないように頑張りました(笑)

【 阪井 】 曲の雰囲気的にね。僕はいつもあんまりオーダーみたいなこと言わないんですけど、この曲を作った時にちょっと大人っぽい歌詞がハマると
カッコ良くなるなと思ったんで、そういうオーダーをしましたね。

【 山村 】 
下ネタにならないように、ギリギリ回避して書きましたね(笑)

ーー 尼川さんはどうですか? 挑戦した曲というと。

【 尼川 】 「
ほうれん草のソテー」はヒーヒーいいながらスラップさせられました(笑)

【一同】 ふはははは。

【 尼川 】 「
スラップがいい」って言われて。ずっと逃げ回ってたところだったんで苦労しました(笑)。だからこそ、聴いてほしいです。

【 阪井 】 これは、あんまりグルーヴィーな曲がないんで、グルーヴ感のある曲を作ろうと思ったんですよね。
アルバムやし、ちょっと挑戦してみようっていうところから作った感じですね。

ーー 歌詞からは青春も感じます。

【 山村 】 そうですね。10代の友情と35歳になって思う、10代から続いている友情というか。幼い頃からの友情みたいなものですね。変わっていく切なさもあれば、永遠を願う希望もあったりするような歌詞になりました。

雨上がりっていうキーワードはあったんですけど、なぜか雨が降ってる状態の歌詞が返ってきました(笑)。(尼川)

ーー 尼川さんは「虹の傘」で作曲もされてますよね。「ベガ」「産声」以来、3曲目になります。

【 尼川 】 まあ、
アルバムで枠が用意されてたんで、渋々ですね(笑)。あんまり曲を作るのは得意ではないんですけど、この歳、この環境やからこそ、みたいな感じの曲にはなったかなと思います。

ーー さ
さやかだけどじんわりと心があったかくなるような曲になってます。作詞の山村さんには何かリクエストしましたか。

【 尼川 】 いろいろ言ったと思いますね。ひとりでいるけど、不幸じゃない男の人の歌とか。
雨上がりに徐々に街に人が増えていく感じがいいな、とか。ものすごくハッピーじゃないですけど、漠然と美しい世界みたいなイメージはあって。雨上がりっていうキーワードはあったんですけど、なぜか雨が降ってる状態の歌詞が返ってきました(笑)

【 山村 】 ここでも手違いがありました
(笑)

【 尼川 】 まあそれはそれで。それぞれの傘があって、俯瞰で見て
美しい感じとは思ったとおりやったんでよかったなと。

【 山村 】 僕の中では雨が降ってたんですよね
(笑)。作詞は俺になってますけど、けっこう尼川の言葉をメインとして、自分の中で解釈しながら書いていきましたね。すごく難しかったんですけど、新鮮でしたね。

ーー そんな山村さんが挑戦した曲は?

【 山村 】 「初めて愛をくれた人」かな。これは両親への感謝を書いた曲なんですけど、
スタッフメンバーにケツを叩かれて、これまでにないくらい素直な言葉で、リアルな歌詞を書けた。親の懐の広さとか愛情の深さとか、大人になってみて気づくことが多くなって。そういう意味でも感謝の歌を書きたかったっていうのと、社会的な背景としては、親が子どもを愛するっていうのがちょっと僕らが信じてたほど当たり前じゃない世の中になってるなと思うんですよね。やっぱり親から子どもにたいする愛情っていうのは絶対的であってほしいよなっていう願いも込めて書いた曲ですね。今、コロナの影響で家族という小さい世界の中でみんなが生きてるんだとしたら、こういう曲がみんなに共感されるのをすごく願ってます。

【 阪井 】 この曲を作った時はめちゃくちゃ切ない、悲しい曲を
イメージして作ったんですよね。でも、山村に投げたら真逆の、めちゃくちゃあったかい歌詞になったんです。

【 山村 】 
(笑)

【 阪井 】 僕の
イメージとは違いますけど、そういうふうに温かく聴こえるものだなって。イメージを超えてきた感じがあったのでよかったです。

◆こういう自粛生活の中、どんな未来が待ってるかわからないですし、新しい
スタートもいつ切れるかわからないですけど、そういう意味でも励みになってほしい曲です(小倉)

ーー 小倉さんはいかかですか。

【 小倉 】 いろいろ挑戦した曲は多いんですよね。
バンドドラムセットで録るのが普通だと思ってたのが、今回はスネアやキックだけ録って、それをガッチャンコした曲もけっこうあって。そういう意味では、新しいレコーディングの仕方、新しい音の作り方、発見っていうのが多い作品になったなと思ってて。その中で1曲あげるなら「NEW DAY DREAMER」は、今、みんなに聴いてほしい曲ではありますね。こういう自粛生活の中、どんな未来が待ってるかわからないですし、新しいスタートもいつ切れるかわからないですけど、そういう意味でも励みになってほしい曲ですね。

ーー みんなでシン
ガロングしたくなる曲ですよね。

【 小倉 】 そうですね。僕は歌わないですけど
(笑)

【 山村 】 あはははは。活動休止中、それこそ今みたいに家にいる時間が多かったので、そこで、次に
ステージに立ったらこういうみんなで歌うというか、未来に向かってただただ希望だけを歌う日がいつか来ればいいなって。そんな新しい日を夢見てた時を思って書いていた曲ですね。

ーー その前にインタールードとして、「
20080701」という曲というか、SEが入ってます。これは上京した時のシチュエーションと言っていいでしょうか。

【 山村 】 そうですね。「NEW
DAY DREAMER」では、4人で深夜バスに乗って初めて新宿の街に降り立って第一歩を踏み出すまでの1秒くらいの心境を歌詞にしてて。その序章として「20080701」を入れました。

ーー 当時のことは憶えていますか。


【 阪井 】 あんま憶えてないなぁ~。バス降りて、みんなすぐ別々にならんかったっけ。

【 山村 】 鍵取りに行ったからな、みんな。

【 尼川 】 俺は山村と一緒やったよな。
高田馬場行った。

【 山村 】 
高田馬場まで憶えてないけど(笑)、みんな、新居の鍵を取りに行きましたね。

【 尼川 】 朝6時くらいに着いて、不動産屋さんが9時
オープンとかやったからすごい困ったよな。

【 山村 】 たしかに憶えてないわ
(笑)。何してたんやろ。

【 阪井 】 
おにぎり買った記憶あんねんけどな。

【 山村 】 どんな記憶やねん。

【 尼川 】 ちっちゃ!

ーー
(笑)当時はどんな気持ちでしたか。

【 阪井 】 まあ不安ですよね、いろんな意味で。音楽のこともそうですし、一人暮らししたことないし、
洗濯機の回し方わからんし。

【 尼川 】 山村と一生はとくにそうやね(笑)

【 阪井 】 誠司に洗濯のやり方教えてもらった気がするもん。

【 小倉 】 うん。山村から電話かかってきて。「
洗濯機の回し方わからんから家に来て」って言われて、家行って、洗濯機回したりしましたよ(笑)

【 阪井 】 そうよな。そんな
レベルよな(笑)

【 小倉 】 
ボタン1つでできるわ !って(笑)

【 山村 】 まあ、そうやな。おかし
いよな、あれ。寂しかったんやろ、ただ単に。

◆ようやく4人で、敷かれたレールの上じゃないところを歩いてる感じというか。自分たちで道を見つけてる感はありますね。ようやくそこにたどり着いた感じというか(阪井)

ーー
(笑)その日からの12年が経ちましたが、バンドとしてはどんな日々でしたか。

【 山村 】 確信を持って、「これができる」と思って進んできたわけじゃないし、明日が見えない、先が見えない不安の中を、ただひたすら暗闇を泳いできた感じがしますね。そういう意味では。今の状況と似てるというか。この先またどうなるかわからないけど、とにかく1日1日を生き抜くというか、生き残るというか。結果として、今みたいにこうやって
アルバムを出せる日が来たりする。活動休止してる時はこんな日が来ると思ってなかった時もあったし、そういう意味では、希望が見えなくてもとりあえず今を生き抜くっていうのはすごく大事だと思ったし、これからも大事にしていかなきゃなって思いますね。

【 阪井 】 いい思い出のほうが少ない気はしますけどね
(笑)。でも、ようやく自分たちがやりたいことできるようになったなって、最近、思います。やりたくないこともやってきて。それは、結果としては良かったんですけど、そういうのも含めてようやく4人で、敷かれたレールの上じゃないところを歩いてる感じというか。自分たちで道を見つけてる感はありますね。ようやくそこにたどり着いた感じというか。

ーー だからこそ、今、楽しく制作できてるっていうことですよね。尼川さんがこの12年で印象に残ってることはなんですか。

【 尼川 】 
週刊誌に撮られたことですかね。

【一同】 
(笑)

【 阪井 】 印象的やねぇ~
(笑)

【 尼川 】 あの時、一生から電話がまわってきた雰囲気すら覚えてる……。

【 阪井 】 秋田に行くバスの中でね。

【 小倉 】 
ツアー中の。

【 尼川 】 で、そのあと一緒に映画観に行ったな。

【 山村 】 あはははは。そんなん、映画の内容が頭に入ってけーへん。

【 阪井 】 普段、2人で映画観ることないのに、俺もやさしさで慰めなと思って
(笑)

【 尼川 】 「
第9地区」を秋田の映画館でな(笑)

【 阪井 】 あははは。あったわ~
(笑)。20分くらい歩いて映画館行って。気が気じゃないまま。

【 山村 】 動揺してもうてたんやな
(笑)

【 尼川 】 しょっちゅう携帯見てたもん
(笑)

【 山村 】 怖いな
(笑)

【 阪井 】 怖いわぁ~。

ーー
(笑)小倉さんにとってはどんな12年でしたか。

【 小倉 】 当たり前の話なんですけど、人生は人とは比べられないものなので。普通と言えば普通なのかもしれないですし……まあでも普通じゃないんでしょうね。すごく刺激的な12年ではあったと思います。それこそ、生きてる中で、
東日本大震災もあったり、今の新型コロナもあったりして。言葉はよくないですけど、あまり経験できないようなことを経験させていただいてるんで、人間としてもバンドとしてもより考えなきゃいけない時間が多かったという意味では、すごい成長できた12年だったのかなと思いますね。

ーー 12年前のミニ
アルバムUnreal』の最後には「未来」という曲が入ってましたが、バンドとしての新たなスタートを刻んだ本作『Real』にも<未来>や<明日>、<夢>というフレーズが散りばめられています。今、現在はどんな夢を描いてますか。

【 阪井 】 夢、未来は……見てないです。わかんないです
(笑)ライブメインでやっていきたいかな。

◆今はこの『
Real』のアルバムツアーをやれること、ですかね。アルバムは音源ですけど、ツアーでやって完成するなと思っているので(山村)

ーー 12年前の
インタビューでもそうおっしゃってました!

【 阪井 】 あ、じゃあ、変わってないってことですね
(笑)

【 山村 】 
ふふふ。これからやりたいことはいろいろありますけど、今はこの『Real』のアルバムツアーをやれること、ですかね。アルバムは音源ですけど、ツアーでやって完成するなと思っているので。新型コロナの影響で今後どうなるかわからないですけど、やりたいっていう気持ちはありますね。

【 尼川 】 俺は海外に移住したいですね。
ヨーロッパが好きなんでイギリスがいいなぁ。バンドは今回のことでわりと会わなくてもイケるなってわかったんで(笑)

【一同】 わははははは。

【 尼川 】 みんなで
話し合います(笑)

ーー
ツアーの時だけ帰ってくるみたいな。

【 尼川 】 それもそれでね、いいかなっていう。

【 小倉 】 
(笑)山村も言ったように、今回の『Real』のツアーを無事やるっていうのがひとつの目標ではありますけども、大きなところで言うと15周年を大きく、地元の大阪の大きいところでやりたいなっていうのはありますね。もちろん東京でもやりたいですけども、10周年の時が活動休止中で、僕ら自身もファンの皆さんにも悲しい思いというか、お祝いできなかったので、15周年で無事にライヴして、たくさんの方とお祝いできたらなと思います。

ーー まだ不透明な状況ではありますけど、最後に通算10回目となる全国
ツアーに向けた意気込みをお願いします!

【 山村 】 今、
コロナのせいで家にいて思いますけど、べつに生活できるなって感じるし、オンラインで最小限のミニマムな暮らしもそれはそれで良さはあるなと気づかされることもあって。でも、やっぱり、自分の人生を考えると、これが自分の幸せだとは思いたくないというか。もっと素晴らしいもの、ここで終わるものじゃないなっていう気持ちもあるので、それが僕らにとってはライヴであって。音楽をとおしての人とのつながりっていうのは僕らの人生の挑戦ですよね。それがバンドの楽しさでもありますし、今回のコロナを超えてひと回り強くなった僕らというか、強くなった思いを持ってツアーをまわれたらいいなと思います。

【 阪井 】 『
Real』のツアーは絶対完走したいですし、音源とライヴの変化をみんなに見てもらいたいですね。

【 尼川 】 頑張ります!

メンバースタッフで打ち合わせをして、かなり攻めたセットリストになってるので、アルバムちゃんと聴いてきてほしいなって(小倉)

ーー もう少しください
(笑)

【 尼川 】 10回目の
ツアーなので、ちょっと2桁いった感ある、桁数変わった感あるライヴはしたいな、って感じかな。さっきも言ってましたけど10周年をちゃんとできなかったんで、10thツアーくらいはちゃんと、一皮剥けた感のあるものを見せたい。面白そうな曲いっぱいあるんで、すごい楽しいツアーになるかなと思います。

【 小倉 】 ちょっと前に軽く
メンバースタッフで打ち合わせをして、かなり攻めたセットリストになってるので、アルバムちゃんと聴いてきてほしいなっていうのと、こういう状況なのでなかなかみんなと会える時間が作れない中で久々にライヴで会える人とかも多いと思うんですよ。そういった子たちと会える喜びっていうのもライヴとともに実感してもらえるようなツアーになってほしいなと思います。

リアルっていう意味でも、僕らもつねに100点の自分たちではいられない、そんな人間臭いリアルを大事にしていきたい(山村)

ーー まずは、
アルバムですね。予定通りリリースされるので、多くの人に届いて欲しいなと思います。

【 山村 】 うん、楽しみですね。活動休止もありましたし、そういう意味では再始動の1つめの、再
スタートの日だと思ってるので、どう受け取ってもらえるのかがすごく楽しみです。

【 阪井 】 楽しみだし、この
アルバムは自分もめちゃくちゃ楽しく制作できたので、出すもの全部出せた感じがするので早く聴いてほしいなと思ってます。

【 尼川 】 でも、今までで一番実感はないんですよね。全然
プロモーション稼働もできなかったですけど、何とか無事に多くの人に届いてくれればなと思ってます。

【 小倉 】 もちろん楽しみではあるんですけど、こういう情勢の中での不安もやっぱりあって。こんな時だから音楽でちょっとでも楽しんでほしいっていう気持ちはもちろんあるんですけど、逆にこんな時なのにっていう部分では不安がちょっとあったりして。もちろん音楽でちょっとでも気持ちを上げてもらえればと思ってはいるんですけど、そういう不安もあるっていうのが正直なところですね。

【 山村 】 そうだね。ただ、
リアルっていう意味でも、僕らもつねに100点の自分たちではいられない、そんな人間臭いリアルを大事にしていきたいなと思っていて。そこはお互い様だと思うんで、足りないところも伸びしろだと思って、みんなと一緒に、そして、音楽とともに生きていけたらいいなと思います。



flumpool 4年ぶりのアルバムReal』に込めた真摯な思いと、バンドとして駆け抜けてきたこれまでを振り返ってもらったは、WHAT's IN?
tokyoへ。
(WHAT's IN?
tokyo)

掲載:M-ON! Press

(出典 news.nicovideo.jp)